Internship 東海

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大強度陽子ビームの装置開発最前線
~ビーム軌道シミュレーションとビームから見たインピーダンスの測定~

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高速パルス電磁石、ビーム軌道シミュレーション、J-PARCメインリング

世界有数J-PARC 大強度陽子ビームはまだまだ最強の世界を切り開いていきます。現在のステージは、メインリング(MR)で1.3MW ビームの実現です。
この開発の現場での技術者はどのような困難と闘っているのかを体験していただければと思います。
MRの大強度ビームをニュートリノビームラインに取り出す高速パルス電磁石群とそのビーム軌道、そしてこのような大強度陽子の空間分布精密測定装置がテーマです。ビーム軌道シミュレーションと、ビームから見た高周波領域のインピーダンスをネットワークアナライザを用いての測定方法の実習というこれらの開発に不可欠な技術を実習したいと思います。

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ビームを観る技術
~J-PARCのビームモニター~

- キーワード -
ビームモニター、測定装置

加速器中では、陽子ビーム自身は真空に引いた金属管の中を走っているので直接見ることは出来ません。一方でビームを損失無く加速し標的に送りだすためには、ビームがどの様な状態にあるのかを知る事がとても重要です。そのため、加速器にはビームの状態を診断するための様々な測定装置(モニター)が取りつけられています。
これらのモニターはビームの大きさや位置といった情報を必要に応じて測定し、また、リアルタイムで監視しています。
本コースではJ-PARCのメインリング(MR)で使われているモニターについて紹介するとともに、そのモニターの一種である直流電流(ビーム強度)を測定するDC Current Transformer(DCCT)についてモデルをつかった測定を体験します。

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ビームラインの秘密
~素粒子原子核実験の現場はここだ~

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電磁石、K中間子、ハドロン実験室

J-PARCは“大強度陽子加速器”、「陽子」を加速して取り出しています。これを一次陽子と呼びます。加速された一次陽子はスイッチヤード(約200m)を通って、ハドロン実験室の金属標的に当て、K中間子などの二次粒子を作り実験に使用しています。
お馴染みのパイ中間子はアップクォークとダウンクォークからなりますが、K中間子はストレンジクォーク(Sか反S)を持つ特異な中間子になります。そのK中間子を選別するためには静電セパレータと呼ばれる装置をもちいます。どのように欲しい粒子を選ぶのか紹介します。
そして、毎秒およそ106 個超のK中間子ビームが生成され、電磁石群をもちいて分光器としてのスペクトロメータが形つくられています。そこではどのように未知の粒子の質量を知ることができるか、その秘密を体験します。

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中性子ビームライン設計
~McStasを用いた中性子実験装置シミュレーション~

- キーワード -
中性子実験装置、シミュレーション

東海キャンパスにあるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)は世界最高強度を誇る大型中性子源施設です。MLFでは、大強度中性子ビームによる中性子実験がおこなわれ、基礎物理学から物質・生命科学にわたる幅広い分野の研究が行われています。中性子実験はどのような装置で行われているのでしょうか。
中性子実験装置は検出器やガイド管、コリメータなどの様々なコンポーネントを組み合わせて構成されています。装置設計においてそれぞれのコンポーネントのパラメータは、計算等により最適化され実際の装置に反映されます。本講義では『中性子ビームライン設計』のテーマで、中性子実験装置シミュレーションパッケージ『McStas』を用いた装置設計の実習と実際の装置の見学を通し、中性子実験を支える仕事の一部を体感して頂きます。