September 7 - 10, 2021

プログラム

今年のテーマ「次世代大型加速器 国際リニアコライダー - ILC ‒」

  9月7日(火) 9月8日(水) 9月9日(木) 9月10日(金)
09:00 -
09:50
9:40-
開会の挨拶
4-1
電子・陽電子入射器
 
広島大学 栗木 雅夫
7-1
超伝導空洞
 
片山 領
10-1
超伝導空洞の表面処理: 電解研磨
 
後藤 剛喜
09:50 -
10:00
休憩
10:00 -
10:50
1-1
ILCの物理と測定器
 
九州大学 末原 大幹
4-2
電子・陽電子入射器
 
広島大学 栗木 雅夫
7-2
超伝導空洞
 
片山 領
10-2
超伝導空洞の表面処理: 電解研磨
 
後藤 剛喜
10:50 -
11:00
休憩
11:00 -
11:50
1-2
ILCの物理と測定器
 
九州大学 末原 大幹
5-1
ナノビーム技術
 
倉田 正和
8-1
超伝導加速空洞の製造
 
道前 武
11-1
Introduction to LLRF
 
Mathieu Omet
11:50 -
13:00
昼食休憩
13:00 -
13:50
2-1
ILC加速器
 
久保 淨
5-2
ナノビーム技術
 
倉田 正和
8-2
超伝導加速空洞の製造
 
道前 武
11-2
Introduction to LLRF
 
Mathieu Omet
13:50 -
14:00
休憩 閉会の挨拶
14:00 -
14:50
2-2
ILC加速器
 
久保 淨
6-1
ILC施設
 
照沼 信浩
9-1
1.3-GHz SuperconductingRadio Frequency Cavity Materials and their Evaluation
 
Ashish Kumar
座長:
増澤 美佳 (1,11)
奥木 敏行 (2,3,4,5)
中村 衆 (6)
佐伯 学行 (7,8,9,10)
14:50 -
15:00
休憩
15:00 -
15:50
3
ビームダンプ
 
森川 祐
6-2
ILC施設
 
照沼 信浩
9-2
1.3-GHz SuperconductingRadio Frequency Cavity Stressand Buckling Analysis
 
Ashish Kumar

(敬称略)   pdf pdfデータダウンロード(150KB)

講義内容紹介

  講師・連絡先 タイトル 講義紹介
1 末原 大幹
(九州大学)
ILCの物理と測定器 国際リニアコライダー(ILC)は国際協力で日本での実現を目指す次世代電子陽電子衝突型線形加速器計画であり、世界の素粒子研究者が実現を待ち望む「ヒッグ スファクトリー」の最有力候補である。
本講義では、宇宙と素粒子に関わる根本的な謎やその解明にILCがどう貢献するのか、またILCにおいて素粒子の衝突を観測する測定器の原理や設計について、主に素粒子実験分野外の方に向けて解説する。
2 久保 淨 ILC加速器 ILC加速器の設計の概略とともに、他の講義では触れられないと思われる部分の仕組みとそこでのビームの振る舞いについて少し詳しく説明します。さらに、ビームパラメータについて、「なぜそうなっているか?」をルミノシティ(衝突点でのビームパラメータ)とエネルギー効率(超伝導空洞による加速)の観点から説明することを試みます。
3 森川 祐 ビームダンプ ビームダンプとはビームを吸収する装置であり、ビームコミッショニング時や実験系で消費されないビームを止める際に用いられる。
ILCでは全15基のビームダンプが必要とされている。中でもビームライン最下流に設置されるメインビームダンプは、将来のビーム強度増強の可能性も踏まえ、世界最大強度(Energy 500GeV×Average Current 34μA )~17MW相当のビームが受容可能となるように設計している。
また最近、ビームダンプエリアはILCビームを利用できる貴重な場所としても注目を集め、様々な派生実験の可能性が提示されている。
今回、ILCにおけるビームダンプの概要、メインビームダンプの設計等について紹介する。
4 栗木 雅夫
(広島大学)
電子・陽電子入射器 リニアコライダーでは時間当たり必要な粒子数はリングコライダーに比べ桁違いに大きくなる。
そのため電子・陽電子入射器では大バンチ電荷、マルチバンチによる生成・加速が必要となる。
また、物理からの要請により、電子はスピン偏極していることが必要である。
電子および陽電子入射器の基礎、そしてリニアコライダー入射器特有の課題について議論する。
5 倉田 正和 ナノビーム技術 リニアコライダーでは円形コライダーと異なり、1度衝突した電子・陽電子ビームは再利用することができない。
この欠点を補い、ルミノシティを上げるために、ビーム断面積をできるだけ小さくして衝突させなければならない。ビームを小さく"絞る"技術はリニアコライダーにおける重要な基幹技術の一つである。
この講義では、ナノメートルサイズの電子・陽電子ビームを生成する技術について概観する。
6 照沼 信浩 ILC施設 250GeVのILCは直線で約20kmの長さになり、堅牢な花崗岩帯が拡がる山間部に建設することを想定している。加速器を設置する地下トンネル、電気機械設備のための地下空洞、それらの地上設備との接続も兼ねるアクセストンネルなど、大型の地下施設計画である。これらの基本的な検討は、FNAL、CERN、DESY等海外の施設エンジニアや研究者との議論、国内では土木学会、産官学の支援組織の協力を得て進められてきた。これらの検討内容を交えてILC施設概要を紹介する。
7 片山 領 超伝導空洞 本講義では、超伝導加速空洞の基礎的な知識について解説する。最初に超伝導高周波加速の概要とその主要な加速器要素である超伝導空洞の概略について説明する。また、高周波加速器の設計を行うために必要な基本的なパラメータと超伝導空洞の基礎理論について説明する。続いてどの様に実際の空洞の性能評価がなされるのかについて説明を行い、最後に最新の空洞実験の結果について紹介する。
8 道前 武 超伝導加速空洞の製造 ILCではおよそ9000台もの高性能な超伝導加速空洞が必要となる。
これらの空洞はレアメタルであるニオブの板材からプレス成型、旋盤加工、化学研磨、電子ビーム溶接などの工程を経て製造される。
本講義ではILCに向けた超伝導加速空洞の製造に関して解説する。
9-1 Ashish Kumar 1.3-GHz SuperconductingRadio Frequency Cavity Materials and their Evaluation The 1.3 GHz 9-Cell Niobium Superconducting Radio Frequency (SRF) cavitywith its Titanium vessel is considered as a pressure vessel, as it storessuperfluid helium in between them to cool the SRF cavities to temperatures of2.0 K or below. The design of this assembly should be approved by the highpressure gas safety institute of Japan (KHK). In these lectures, we will introducethe methodology employed to conduct design study of the SRF cavity assembly.
Moreover, the methodology used to evaluate the mechanical properties of theNiobium will be explained. The discussions will be based on thecharacterization of the mechanical properties of various grades of pureNiobium at room (300 K) and cryogenic temperatures (4.21 K).
9-2 1.3-GHz SuperconductingRadio Frequency Cavity Stressand Buckling Analysis
10 後藤 剛喜 超伝導空洞の表面処理: 電解研磨 化学反応によるニオブ超伝導空洞の表面処理は,空洞の性能を決める重要な工程である。本講義ではその工程の主体となる電解研磨の原理,実際の処理工程などについて紹介する。
11 Mathieu Omet Introduction to LLRF In this lecture an introduction to Low Level Radio Frequency (LLRF) is given. The lecture is divided into two parts. First, after explaining the purpose of LLRF, an introduction to the theoretical background is given. This covers the modeling of accelerating RF cavities, the deduction of fundamental equations, and short peaks into signal processing and controller theory. This part also includes a demo with a cavity simulator, to give the listener a better feeling, on how a basic system behaves. The second part of the lecture focuses on the architecture of LLRF systems, challenges, actual applications, and real-world examples. At the end of the lecture, the listener should have a good idea what LLRF is about and what path to follow, if he or she wants to get involved in this topic.

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